★10.『危険負担・登記簿売買・実測売買・原状有姿販売とは?』(買い付け申込みから契約・代金決済までの流れ)
前回は瑕疵担保責任と住宅ローンの問題点でした。
ご理解いただけましたでしょうか?
わからないことが有りましたら直ぐに調べたり、人に聞くなりしておいたほうが
いいですね、わからないことをほって置いたり、思い込んだりするととんでも
ない間違いを起こします。
もちろん、
当社にお問い合わせくだされば分かる限りお答えしますし、難しいことなら
よく調べてお答えいたします。
では、いきましょう。
1.危険負担
危険負担ってなんでしょうね?
売買契約をして、手付金を支払ってから実際に物件が引き渡されるまでに
結構時間がかかりますね、この間に地震があったり火災
にあって建物が滅失又は毀損してしまったらどうするのか、そのときの事態
の処理を決めるのが『危険負担』です。
契約締結後、引渡しまでの間に売主、買主いずれの責任でもない理由により
目的物が滅失・毀損した場合、民法では買主(債権者)がその負担をする
という条項が有ります。(債権者主義、民法)
しかし、この条項は強行規定ではなく、特約で排除できますので、一般の契約
では公平の観点から、売主(債務者)が危険を負担するという風に変えられて
いる場合が多いと思います。(債務者主義、民法)
実際には『引き渡しの前日までは売主、引渡し以後は買主の負担とする』とし、
『契約の目的が達せられないときは契約を解除する』などに変更しています。
契約書にこの特約がない、あるいはそのように変えられていない場合は注意が
必要です。
2.登記簿売買と実測売買
土地は、不動産登記簿謄本に記載されている地積と実際の面積が異なって
いることが少なくありません。
土地を売買する場合は実測が地積より多い場合やその逆の場合があることを
認識して公募取引もしくは実測取引のどちらで行うかを明確化する必要があります。
公募売買の場合は実際の面積が多いときは問題になりませんが、引渡し後
に登記簿面積より少ないときは計画した建物が建てられないなんてことに
なったら大変です。
地積測量図や過去の建築時における『現況測量図』
など、実際の面積を推定
できる資料がない場合は費用をかけてでも実測を求めたほうが良いでしょう。
『実測取引』とは契約締結時に実際の面積を測量し、その面積に基づいた金額に
よって売買する取引方法を意味します。
暫定的に公簿面積で売買を行い、後に実測した面積との差を清算する取引
方法もあります。
公簿売買か実測売買かはっきりしない場合は紛争の原因になることが多いの
で取引に際しては取引の態様を明確にしておくことが必要です。
3.境界が未確定な物件の場合
土地売買では、買主にどのような境界を明示するかが重要です。
隣接地の所有者が立会い、境界が確定されている測量図を確定測量図と
いいます。
一方、現況測量図と呼ばれる図面は、隣接境界の全てが確定されているとは
限らず、『隣地境界確認前』というような文言が図面上に記載されています。
実測面積が確定測量図に基づくか否か、現況測量図の場合には境界立会いの
予定の有無を確かめる必要があります。
尚、公募売買であっても、契約締結前の境界確認が不可欠です。
4.原状有姿販売と瑕疵担保責任
不動産取引で、『原状有姿』等の文言が記載されることが少なくありません。
原状有姿販売は、契約後引渡しまでに目的物に変動があったとしても、売主
は契約時のままで引き渡す債務を負担しているにすぎないという趣旨を示す
ために用いられているので有り、それ以上の意味を含むものではありません。
したがって、単に『原状有姿』との記載があるからといって直ちに、売主の瑕疵
担保責任の免責について特約がなされているということはできないのであります。
売主としては『原状有姿』で引き渡せばたり、その後の責任を負わないとする
場合には、単に『原状有姿』というだけでなく、売買契約書において、事由原因
の如何を問わず瑕疵担保責任は免除されている、と言う特約を入れなければ
ならないことになります。
不動産チラシなどをよく見ていると結構あるのでお気づきの方も多いのではない
かとおもいます。
本日はここまで、ご意見、ご質問が有りましたらお問い合わせください。
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